内科の中でも、循環器内科は患者の状態が急変して、緊急処置が必要となる可能性があるのが現状です。そこで、看護師は常に患者の観察を怠らず、わずかな変化から状態を読み取るスキルが求められます。
また、循環器内科にかかる患者は高血圧症や糖尿病、脂質異常症といった慢性疾患を抱えている場合も少なくありません。そのため、状態観察はもとより、食事摂取量や水分量のコントロール、運動、自身で行う血圧測定など、日常生活に関する指導を行う必要もあるのです。
一般的に、手術を受けた患者は集中治療室で細かい状態観察を行い、状態が少し落ち着いてきたらハイケアユニットと呼ばれる病室、そして一般の病室へと状態の安定に従って病室を移ります。この間、患者には血圧コントロールの薬や痛みを抑える薬が入った点滴、血圧や血液中の酸素濃度を測定するモニターなどがつなげられることになります。
看護師は、モニター画面に表示されるデータを読み、患者の顔色や表情を見て、さまざまな角度から状態を観察しなければいけません。そこで大切なのは、「何かおかしいな」という感覚を見過ごさないことです。1つのミスで患者の生命に大きな影響を与えてしまうこともるため、「おかしい」と感じたら徹底的に調べたり、慎重になったりする習慣を身につけておきましょう。
ときには、患者から厳しい意見を受けることもあるかもしれません。しかし、そのような経験を通じて、安全で確実な技術を持った看護師に成長していくのです。